同友会ニュース−活動報告
倉吉支部 6月準備例会報告のまとめ
食べ物で人を幸せにしたい!
●とき:平成25年6月11日(火)18:30 ●ところ:倉吉未来中心
『後継者として、経営者として』
~私が覚悟を決めた時~
<報告者> ペペネーロ イタリア館 木下 陽平 氏
鳥取同友会 鳥取支部副支部長
父が創業して34年目になるイタリア料理店の後継者である木下氏は、長男なのでいつかは継がなければとは思いつつ、料理とは関係のない仕事に就職されます。しかし母の入院をきっかけに鳥取へ戻り、ペペネーロへ入ります。
接客・調理と仕事をされますが、自身の突然の病気で、仕事さえできない状態になってしまいます。職場復帰するも、調理場には入れず、接客だけの仕事になってしまいました。
ちょうどそのころバブルが崩壊し、仕事も減り、売上はピークの半分くらいまで落ち込み、店を閉めることも考えました。
融資の話もありましたが、損益計算書の意味も分からない状態の自分で、この先、経営をしていけるだろうかとの不安の方が強く、その話を断っていました。しかし、担当の方に「後継者の木下さんが、がんばればいい!」と言われ、自分がこの店を何とかしなければ、と決心されます。
そして、いろいろな方との情報交換をする中で、同友会を紹介してもらい、この会なら自分のしたい勉強ができると思い入会されます。
経営指針を創る会では、木下氏に会社に対する思いは特になく、目標は店を立て直すことのみ。
思いがないため、方針・計画を立ててもぶれたものしかできません。
創業した父の思いもよくわからないままでしたが、父が中学生の前で話した「食べ物で人を幸せにしたい!」という思いを聞き、自分の役割は、父の思いをお客さんに伝えることだと、思いを強くします。
経営指針を創る会で、自分の思いが見つかった、やっと考えの方向性が見えてきたと語られ、指針作成後は、「経理の見直し」「しつらえ」「人材育成」を3大課題とし、日々実践していかれます。
後継者は、創業者の想いを理解し、受け継がなくてはいけない。
創業者は、理念を作り、後継者に思いを伝えるべき。と熱く語られる木下氏
家族で同じ思いを共有して、より良いお店を作るため、日々努力を重ねられる木下氏の報告でした。
報告:倉吉支部準備例会担当 ㈲ミノハラ製作所 蓑原 康弘
討論テーマ:『企業の維持発展について』