同友会ニュース−活動報告
米子支部 9月例会 報告のまとめ
父も娘も「会社をよくしたい」という熱い思いは一緒だった!
●とき:9月19日(水)18:30 ●ところ:米子コンベンションセンター
「父から子へ トラブルのない事業継承」
~思いと力を合わせて、次代に備える~
<報告者> 綜合印刷出版(株) 専務取締役 植木仁美 氏
鳥取同友会理事 鳥取支部副支部長
綜合印刷出版(株)は創業者である植木さんの祖父が1952年鳥取大火で全財産を失いながらも翌年たくさんの方々の協力をもらい会社を設立することとなった、創業60年をこえる鳥取市の老舗印刷会社です。
時代の波に乗り会社は順調に成長し最盛期には100名を超える社員数となり、県外に支社や関連会社なども擁する地元大手の印刷会社となりました。
しかし順調であった会社の経営も外的要因などで変化が起きます。
バブル崩壊、市町村合併、リーマンショック、電子入札制度の導入、
景気低迷による印刷物そのものの減少、インターネットなどの普及による紙媒体の減少、価格至上主義
2002年から2004年には売上が1億円ダウンし、会社として6年間で1億5千万円の売り上げダウンを経験しました。また社員数も最盛期の3分の1ほどになりました。
経営環境の変化はまだまだ続きます。
創業者である祖父の事故死、父である社長の病気による余命宣告など
植木さん自身大変な状況を迎えることとなったのです。
そのような状況下において社内からは
*営業が売らないから売り上げが悪い。
*こんな品質で仕事がとれるか。
*会社の方針がようわからん。
*社長は何を考えとるのかわからん。
*機械を買う金があるのならボーナスだしてくれ!
*先代の社長のほうがよかった。
などなど会社の不安要素が推進力の低下をまねきはじめました。
少しでも会社をよくしようと植木さん自身異業種交流会参加
ボランティア活動への参加。管理職研修など様々な対策を打ち無我夢中で走りますがなかなか結果が出ませんでした。
社員との温度差も感じるようになり交流会で出会った方から「植木さんっていい人だね」のひと言まさに孤軍奮闘、空回りの状態でした
そんな中で2008年に同友会に入会し同年に経営指針成文化に参加することなり、会社の状況を改めて見直すこととなりました。
自分自身精一杯取り組んでいくが「仁美さんの代になってからすれば」と社員の声が出る結果となります。
が、しかし植木さんは改革を断念することなく継続してさらに挑戦していきます。
同年現社長と同友会に一緒に参加し二人で経営指針成文化を終えて会社の変化がおき始めます。父も娘も「会社をよくしたい」という熱い思いは一緒だったのです。
その後は、司令塔と戦略参謀と役割を分担し様々なツールを使い社員のモチベーションを上げ方向性を一つにまとめていきます。
※2010年新・経営指針発表
※2012年営業改革スタート
※2013年社長交代予定
※2014年新評価制度導入、組織活性化
同友会での出会いと学びをとおして、経営指針を成文化し大きく全社一丸となって事業継承を目指す植木さんの熱い思いの報告でした。
<報告> 例会担当:㈱ノーブルライフ 賀本 裕則
グループ討論テーマ: 「継承」
◎後継者として◎経営者として◎リーダーとして◎社員として、あなた自身、会社は、地域の中で、社員さんは、お客様へ何を伝えていますか?
また何を伝えるように努力していますか?その為に今取り組める事は何ですか?