同友会ニュース−活動報告
米子支部 7月例会報告のまとめ
最終決定をするのが社長の仕事、社長の思いを社内に伝えるのが専務の仕事
●とき:7月14日(木) ●ところ:米子コンベンションセンター 6F 第7会議室
「社長の仕事って何?」
~価値観の違いが縁の切れ目になりかけていました~
<報告者> ㈱ サ カ モ ト 専務取締役 坂本 晴信 氏
鳥取同友会理事 鳥取支部副支部長
家業がどんなことをしているのかまったく興味もなく、まさか後継者となるとは思ってもいなかったと、ただのおきらく学生であった。と坂本氏は振り返られる。
そんな坂本氏にある転機が訪れたのは大学1年の冬であった。父親が事故にあい病床にふすこととなった。このとき回りの方たちに父親のことを沢山聞くことが出来、父の偉大さに触れ、初めて父親の後を継ぐのが「使命なのでは」と考えるようになった。
その後、大手建材メーカーへ就職し。そこで自分の無能さを痛感することとなる。しかし、上司・先輩・同僚・取引先の方々に色々なことを教えていただき沢山の事を学んだ。
そして3年後㈱サカモトで勤めることとなる。勤めてみたものの、まったく事業の内容もわからなく目標もなく、ただがむしゃらに働くだけだった。 また大手とのギャップそして社員さん、さらに社長との価値観の違いが一向に縮まらない、さらに広がるばかりでは?と思い悩む。
そんなあるとき社長との大きな衝突から会社を辞めた。そんな坂本氏に辞めたことを聞いた取引先の方から「とりあえず来い」との一本の電話が、そのとき色々なことを聞いてもらった。そして突然「何をしているんだ!お前が辞めたらウチが困る」と言われた。またさらに時同じくして社員さんから電話が、呼びだされたところへ行ってみると5人の社員さんがいた、そして「辞めたらダメだ!辞めるなら俺たちもいっしょに辞めるそれでもいいのか?」と言われた。このとき、必要といわれ大切な人だといわれとてもうれしかった。はじめて「社員さんや取引先と自分の仕事に深く関わってくれていた。決して自分ひとりだけではないんだ」と気づく。
すぐに社長に謝罪し復職した。
退職した時に声を掛けてくださった取引先の方からの話しで同友会を知ることとなり。その後鳥取準備会立ち上げから参加することとなった。
同友会入会後、経営指針成文化に取り組んだ。ちょうどその作成中にある社員さんとの衝突が起こった、いくら話しても平行線のまま、そこで坂本氏は作成途中の指針書を大急ぎでまとめ上げ社員さんに見せた。そうすると社員さんから「ここはこの方が」「これはいい」とお互いの意見が飛び交い出した。そこではじめてお互いが相手のことを少しわかった瞬間だった。
しかし、依然社長との距離は縮まらない。なんの計画もないその場しのぎの経営。
そこで、社長の仕事とはいったい何なのか?を考えるようになり一つの答えが浮かんだそれは「最終決定をするのが社長の仕事ではないか」とさらにそれ以外は誰がしてもよいのではないかと、それぞれに役割があるのではないかと。
そこで改めて社長の思いを社内に伝えるのが専務としての自分の仕事ではないかと気づいた。しかし、その「伝える」「伝わる」の難しさにも直面し、「最も今現在悩んでいる事です」と最後にみなさんに問題提起をされ締めくくられた報告でした。
今回のグループ討論のテーマでもあった「社長の仕事とは?」を改めて考えさせられた報告でした。
報告:ニチラス運輸㈱ 田城 敏史
グループ討論『社長の仕事って何?』