同友会ニュース−活動報告
鳥取支部 ・ 女性部合同1 1月大例会 報告のまとめ
理念を社員と共有する事で、未来を創造する!!
●とき:11月17日(火) ●ところ: 白兎会館 らいちょうの間
『人育ては自分づくり ~波風を立てる勇気を!~』
~経営理念をどう実践するか~
<報告者>株式会社 キャピタルコーポレーション
代表取締役 村井 由香 氏
広島四支部女性部会 副会長
1985年設立の㈱キャピタルコーポレーション。現在、広島市内で 『 炭焼 雷 』 という飲食店 ( 焼鳥店 ) を3店舗展開しているが、元々は、小売業からスタートした会社である。その後、宅地開発の不動産事業へ移行。飲食業は、サイドビジネスという位置付けであった。
2003年に、先代の会社の1つに経営問題が生じ、右腕の社員が離れつつあった。不安を抱いた村井氏は、役員として出社するも、社員と顔を合わせることもなく、どんな会社なのかも知らないまま、先代の体調悪化もあり、2005年に代表就任。
初めて決算書を見た時、土地購入の為の借入額が膨らんでおり、危機感を抱く。借入金を精算する為、所有していた土地を売却。証書を返却してもらう為にメインバンクへ行くと、今後御社との取引はしないと痛烈な一言を浴び、悔しい思いをした。
不動産事業を縮小していくうちに、サイドビジネスであった飲食業が、メイン事業となる。2008年に先代が急死。不安や悩みが深まっていく中、2009年、店舗兼事務所が火災に見舞われ、全焼。
先代の後ろ盾も店舗兼事務所も失ったが、ついてきてくれる社員が残っていた。呆然とした社員を前に、『1年後に再開する』と社員と共に決意、経営者としての覚悟が生まれる。
約束通り、1年後に新店舗を出店。経営者としての学びを求め、同友会へ入会を果たす。例会で、『企業変革支援プログラムSTEP1』をしたが、小さな円だった。『 経営理念 』 が会社にある事、『経営指針』も知らず、勉強会に参加し続ける。
そこで、社員と向き合っていなかった事、経営指針書がお客様と社員とどう関わっていくかを問いかける手段であると気付く。また、先代が遺してくれていた 『 経営理念 』 を発見。自問自答を繰り返し、自身に落とし込む事で、社員と共に共有したいという思いを強くした。
2012年に初めて、経営指針書を社員に向けて発表したが、無反応。『 この会社の将来がわからない』 意識調査をする中で、社員にわからせようとしていない事に気付く。
そこで、社員に取組みを理解して貰うため、指針書発表を2回行うと決め、年間目標を立ててもらったりした。創業30年以上、理念の浸透も指針書もなかった会社であり、社員から不平不満も出たが、指針書を作成し、未来を見せ、それを実行する行動力を示す事が経営者の出来ること。いつしか、経営指針書というツールで、社員と会話が出来ていた。
結果、火事で1.5億まで落ち込んだ売上は、過去最高の2.1億を達成。経常利益もアップし、初めて決算賞与を出すまでに至った。『共に歩む仲間 ( 社員 ) がいてこそ、実現し目指していけるのが未来であり、どう乗り切るかで自己を磨いているかを理念から学んだ』と語る村井氏。
今後の取組みとして、広島の外国人観光客の回遊性向上事業を地域と共に取組み、『焼鳥』の食文化を広く伝えていきたいと締め括られた。
1本1本の串に、おもてなしの気持ちを込めて・・・
報告:有限会社 鳥取オートガラス 山根 智
グループ討論テーマ:『社員さんをどう見ていますか?』