同友会ニュース−活動報告
第1回鳥取県経営研究集会 第3分科会 報告のまとめ
第3分科会
『地方で生きる!大企業にも負けない経営』
人口が半分になっても永続できる企業を目指す。
~黙って10年!見えないものが見えてくる~
<報告者>有限会社オーリー 取締役社長 太田 利昭 氏
島根同友会
太田氏は一度タイヤメーカーに就職した後、若くしてタイヤ販売店を創業し経営するが、残念ながら廃業することになる。倒産は社長の責任、儲かるのはライバルや客の状態次第と分析する。
2010年に存在した会社が2040年(26年後)に存続している確率を計算すると6.5%となる。『(2040年島根県人口減少率73%-生産人口減率8%)×予想生き残り企業確率10%=6.5%』その6.5%に残るためにこの10年間で圧倒的ナンバーワンの会社を作る。3年目までに社風を確立し、6年目までに人材育成のしくみをつくり、9年目までに高収益体質を築く。10年後からは儲かる会社になっている。
社長は商品であり、社長の仕事は集客である。大手が参入しにくいニッチな市場で勝負し永続企業を目指す。
売り上げの1.5%を教育費にあてる。人材育成が経営の基本ととらえ、人財に育て会社の商品とする。濁った水もきれいな水を注ぎ続けると底が見えてくるように、学び続けると「よい会社」が見えてくる。学びを止めるとまた濁り、「よい会社」が見えなくなる。
2040年の生産人口が2010年の65%に減少すると人材確保が困難になると予想される。いかなる人材でも利益が出せる仕組みをつくることが経営の維持に必要となる。
顧客迷惑度ゼロを目指す。顧客満足度より顧客迷惑度の方が社員の意見がよく出る、現状は社員の意見の出やすい方で取り組んでみる。ありがとうを言いたい人を3人あげられるか?すべての社員さんが成長の可能性をもっているが感謝力のない社員さんだけは会社を去って頂く。
報告の途中に社員さんの発表をはさまれ、二人の社員さんが報告された。これも人材育成の一端とのこと、実行力が凄い。社長のミッションである勉強が大事ということが次第に分かるようになり、成長が実感出来るようになった。お客様の予想を超える対応で娘のお手本になれる仕事をしたい。学び続けること、成長し続けることの大切さを改めて感じたと報告されました。よい学びの体験になったと思う。
社長自ら変わって自己革新していく太田社長の姿に感銘した。人の力でお客様を引き寄せブランド化する。その他、様々な生き残り策が話し合われた。
分科会のまとめで三谷座長が、「とにかく私は太田社長が好きだ」、まさに太田社長は「社長は商品」を実践されていると結ばれた。
報告:美保テクノス株式会社 清水 勉
グループ討論テーマ:『あなたの会社はどこへ向かっていますか?そして、6.5%に残るために、なにをすべきだと思いますか?』