同友会ニュース−活動報告
米子支部 8月例会 報告のまとめ
「当たり前のことを当たり前にする」「守るべき事を決めて、決めた事を守る」
「社員と育む山田製作所ブランド」
~売上95%ダウンからの生還、価値観の共有が創る高付加価値企業~
(株)山田製作所 代表取締役 山田 茂 氏 大阪同友会 理事 大東支部長
(2008年度大阪府中小企業家同友会経営品質大賞受賞企業)
今から11年前、液晶フィルム製造がピークを過ぎ、売り上げが95%もダウンするという恐ろしい状況に会社が襲われます。厳しい経営の中で新規顧客開拓に走る日々。先方に自社の強みを問われて悩むところで同友会と出会います。
これを転機に徹底した3S運動を展開。会社を蘇らせようと奮起されます。創業者、ベテラン社員達と本気でぶつかり、心が折れそうになりながらも工場丸洗いプロジェクトを完成させます。その途中、徐々に作業を手伝ってくれる社員さんが増えてきたり、ペンキを塗ってきれいになった床に大の字になって寝転び共に喜んだり、完成の白線に足跡をつけてしまった時ベテラン社員が必死に汚れを落とすシーンなど、想像して泣けてしまいました。
そして会社は次のステップの「何のために経営をしているのか?」を考え、自身にウソをつかないスタイルを貫くことを決め、新人社員と全力で向き合います。本気でぶつかり潜在能力を伸ばしていく過程で人間尊重の経営の本質に気付き、さらに同友会の三位一体の考え方の下に経理公開をし、より会社をオープンに。 新規雇用で共に育つ「共育」の話をして頂きましたが、「物事は人に教える事で自身も気付き、成長して完成する」と私も読んだことがあり、まさしくそのとおりだと思わされました。能率より効率の本質の話も、眼前の細かい能率ばかり気にせず、忙しくても会社見学の案内役をやらせて社員に自信を持たせて、自社の未来への効率に投資する話など本当に感銘を受けました。
「当たり前のことを当たり前にする」「守るべき事を決めて、決めた事を守る」「誰にでも出来る事を誰にでも出来ないくらい実践してきた」一貫して言われる事に筋が通っており、強い意志をもって基本から徹底的にやれば物事は根元から正しい姿になる!という熱い想いを伝えて頂きました。
グループ討論では「あなたの会社で大切にしている事は何ですか」というテーマで議論。
お客様の笑顔、嘘をつかないこと、社内コミュニケーション、同時に現場の声が大切。知識共有が大切。対1でなく、対全社員が大事。等の意見が出ました。
最後に、山田社長から頂いたレジュメに会社の「5年後の夢」が書いてありましたが、読むだけで笑顔になってしまいました。これだけでも社風がわかるような気がします。本当に良い刺激を頂いた貴重な時間になったと思います。ありがとうございました。
例会第3委員会 委員長 福島 正剛