同友会ニュース−活動報告

鳥取支部8月例会 報告のまとめ

『一人でみる”夢”は夢で終わるが、多勢でみる”夢”は実現可能になる』

           ●とき:8月26日(火) ●ところ:とりぎん文化会館

                『眠れぬ地域力を掘り興せ!』

           報告者:NPO法人 工房尾道帆布 代表 木織 雅子氏
                              広島同友会 尾道支部

 『一人でみる”夢”は夢で終わるが、多勢でみる”夢”は実現可能になる』この度の例会は、『地域振興・活性化・密接』をキーワードとし、広島同友会尾道支部の木織氏をお迎えし、御報告頂きました。

   帆布はかつて、北前船(帆船)の帆に使われていましたが時代の変化と共に汽船が北前船(帆船)にとって替わり、近年の化学繊維の普及で、今では帆布の需要は大変少なくなりました。

 平成10年に、尾道帆布㈱の高橋氏が同友会に入会されたのを契機に、翌年、尾道支部女性部の活動で実際に会社訪問をされました。一歩足を踏み入れると、まるでタイムトンネルをくぐった雰囲気に感動、創業以来の製法で創られた布を手にした時、『こんないい物をもっと広める事が出来ないだろうか?』『何とかしてこの世界を守っていきたい』 という想いから、平成11年夏に、女性部で『おのみち帆布』を立ち上げました。

   『これ(帆布)を、身の回りの物に創りかえてみたらどうかしら?』5名で資金を出し合って帆布を購入し、バッグや土産物を創って商店街で販売してみると、非常に高評価を得て、『真剣に商売としてやってみてはどうですか? 』と打診を受け、商店街に出店。平成15年に NPO法人工房尾道帆布を設立し、現在の店舗へ移転しました。店舗を改装し、1階は工場で使っていた本物の織り機の展示・工房(作業場)を兼ね備えた店舗に、2階は作品展の展示会などが開催できるスペースとなっています。

   NPO法人にした一番の理由は、地域貢献です。地域資源である帆布の活動、良好なコミュニティ作りを目指した商店街活動や楽しい街、学びのある地域づくり、教育、地元への感謝の意味も込めています。

 工房尾道帆布の理事は、12名中7名が同友会会員、会員も、59名中21名が同友会会員です。NPOといえども、ボランティア組織ではありません。経営指針には、『尾道の伝統産業である帆布を文化・芸術として普及するための事業を行い、もって文化・芸術の振興、街づくりの推進、地域社会全体の利益の増進に努めます』と明記しています。強い会社として健全な利益を上げ、良い会社として、企業を取り巻くあらゆる人々を大切にし、地域社会に貢献していく事を目指し、活動されています。せっかく同友会に入会しているのだから、多くの異業種との交流を積極的に進め、OA機器やシステム管理、税理業務、帆布のプリント等に至るまで、会員企業と提携しています。

   『綿栽培を再び』との想いで始められた『オーガニックコットンプロジェクト』では、市民に種を配り、収穫した綿と帆布のコースターと交換して、綿づくりの輪を広げています。また、尾道大学には芸術学部があり、学生とコラボした商品を数々と産み出しました。学生や若い芸術家を支援し、彼等の協力・共感を得る事で、帆布を軸に更なる地域の活性化に繋げていきたいとの想いから、学校との関係づくりにも力を入れています。

 やりたい事を普段から、常に情報発信しているうちに、関係者から知恵が寄せられたり、住民・行政との交流の中で地域に貢献する姿勢が評価され、信頼性が高まります。支援に繋がります。尾道市だけにとどまらず、『しまなみコットンロード』に夢を広げ、瀬戸内海を『綿・綿サミット』として、愛媛県の今治タオルと尾道市の帆布で地域資源を起点とする産業輿しを、推進していきたいと締めくくられました。
                  報告:有限会社 鳥取オートガラス 山根 智

グループ討論テーマ:『地域を活性化させるために、自社に何が出来るか?』

 

 

 

 

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