同友会ニュース−活動報告
倉吉支部 5月準備例会 報告のまとめ
中小企業の赤字の会社を何とかしたい!
●とき:5月9日(木)18:30~21:00 ●ところ:倉吉未来中心
『経営指針を創る会に参加して』
~指針を創って見えてきたものとは?~
報告者:村山敏隆税理士事務所 税理士 村山敏隆氏
鳥取同友会 理事・米子副支部長
村山さんは、父親が記帳代行業を営んでおられ、資格がないとできない業務もあり、そんな父の姿を見て、自分は絶対に資格を取らないといけないという思いで税理士を目指されます。
神戸での修業を約8年されますが、そこでは、名刺もなく、ただの一担当者の役割でしかなく、全くやりがいのない時間を過ごされます。
同じ事務所でとてもお世話になっていた方も、資格が取れない、やりがいを感じない中、凄まじいストレスで精神的にまいってしまうところを目の当たりにしてしまいます。
ストレスでこれだけ人を変えてしまうのかということを知り、そんな状態を見ながら、経営者は何故、手を差しのべないのかと思われます。
自分も、資格がなかなか取れず、辞めようかと悩みますが、でも人のために働きたいという思いは持ち続けられます。
米子に帰ってからも、税理士事務所で働らかれますが、深夜までの長時間の残業は当たり前で、月に1人は辞めていくほどの職場環境でした。税理士事務所とはこれが普通なのかと思う一方、自分ならもっと良い事務所が作れると考え、事務所を立ち上られます。
昔のように、資格があるから仕事があるということはなく、事務所を立ち上げても、お客様に何をすれば役に立つのだろうと悩まれます。
お客様は経営者の方なので、経営のことを分かっていなければとの思いで、同友会に入会し、すぐに経営指針を創る会に参加されます。
そこでは、何のために経営をするのかの質問に答えることができず、理念に盛り込んだ言葉一つ一つの意味を問われても答えることができず、自分が経営に対して、深く考えていなかったことに気づかされ、悩まれます。そのうち、講師団からの質問に答えることができなくなり、強みだとのアドバイスも受け入れることができなくなり、思考停止になるほど悩まれます。
指針を創らずに終了する、初めての受講者になるのではないかとまで追い込まれますが、『今の自分の枠内でできるかできないかを考えるからビジョンが持てない』『他人の目を気にするから理念が創れない』ということに気づかれます。
そして、自分が創れる理念を創ろうと考え、無事に理念を創って修了されます。
理念を作成し終えていよいよスタートというとき、作る前とは違って、今までは先が見えなかったが、自分の会社がどういう方向を向いていけば良いのかが、定まるようになったと感じるようになられました。
村山さんの理想の税理士像は、「赤字の会社を何とかしたい」という思いを持った税理士だそうです。良くなっていく会社の経営者は考え方が前向きです。今は赤字でも、経営者が前向きになってもらえるようなアドバイスをしていきたいという思いで経営をされています。
最近では、経験年数30年以上のベテランが入社され、仕事のレベルの違いを見て、他の社員さんに刺激が入っています。既存の社員さんとの相乗効果で、良い職場環境を作り、お客様の良い支援ができる税理士事務所を作り上げようとされている、村山さんの報告でした。
報告:倉吉支部準備例会担当 ミノハラ製作所 蓑原 康弘
討論テーマ:「我が社のしくみ(戦略)は?」