同友会ニュース−活動報告
鳥取支部 7月例会報告のまとめ
「例外を作らないというルール」つくる
『売り上げ9割減での決断「俺はこんな会社をつくりたいんや!」』
~「3Sの実践」が、「結果」を生み出す驚異の「企業文化」作りとは?~
<報告者> (株)山田製作所 代表取締役専務 山田 雅之 氏
大阪同友会大東支部
製缶板金業の経営者の次男として誕生された山田氏は機械設計の専門学校を卒業後、機械メーカーに入社され、設計を担当していました。12年間のサラリーマン時代は仕事も面白く、経営者の人間性にも引かれ、その会社からは社会人としての基本を教わり、本当によい出会いのあった会社でした。
しかし、山田氏の自宅は、父、兄が経営している会社と隣接していたこともあり、山田製作所への思いが徐々に強くなっていました。そんなところにベテランの職人さんからも誘われたこともあって、家業の山田製作所に入社することを決意しました。当初、仕事は順調であったが、得意先の調達の仕組みの変化によって突然売上が95%までダウンしてしまい、どん底の状態になりました。何とかしなければと思案しているところに「3Sのセミナー」に出会い、「藁にもすがる思い」で会社の存亡を“3S”にかけることを兄弟で決意しました。
“3S”活動は最大の抵抗勢力の父(創業社長)との戦いでもありました。しかし、3S活動を推進していくうちに社員の心に変化が生じ、結果的に3Sで全社一丸の体制ができました。その後、「例外を作らないというルール」つくり、万事徹底させてゆき、コンサルタントを入れずに社員だけでISO9001を取得できるまでになりました。
又、山田氏が同友会に入会したころは、「経営理念」の意味さえワかりませんでしたが、勉強して従来の経営理念を自分の思いの入った経営理念に変えました。そして、現在では社員と一緒に経営指針を作成する体制を構築されています。
3S活動を続けるうち「問題とは目標と現状のギャップ」であることに気づき、現在は景気が悪く、大変であるが、問題が明確になっているために、不安はなく、危機感を共有して全社で手を打っている。これは、11年間の3S活動の成果の証であります。今後は、人にできないコアの技術を持てるように研究を重ねてゆきたいと抱負を語っておられました。
また、「どのような会社にしたいですか」というテーマでグループ討論が行われ活発な議論が繰り広げられました。
報告:例会第2委員会 長谷川 幸紀