同友会ニュース−活動報告

11月例会・報告のまとめ

社員との”かかわり”の必要性

 ㈱ジョア 神馬社長 11月例会報告のまとめ
「社員中心の理念型経営をめざして」
〈報告者〉㈱ジョア 代表取締役 神馬 孝司 氏
(じんば たかし) 岡山同友会副代表理事

 神馬社長は岡山県の倉敷でお生まれになり、お兄様がされていた同業の会社を44歳で退職され、企画と販売に特化した“工場を持たないメーカー”をめざして独立。当初は奥様とパートの3名でスタートされました。当時は、「普通に生活が出来て、楽しければいい」という気持ちでの経営でしたが、景気が良かった事もあり、会社は2年で黒字に。
 平成4年には同友会へ入会され、周りの会員の経営に対する考え方に刺激を受けます。しかし、切実な経営危機ではなかっただけに、同友会で真剣に経営を学ぶ姿勢がなく、いつの間にか同友会が息抜きの場となり、言わば“同友会ごっこ”になっていたとご自身当時を振り返ります。
 大阪万博を機に急成長したオフィスウエア市場も、バブル崩壊後、市場は縮小し、神馬社長も新規事業に取り組みます。しかし、同友会にドップリはまり込んでいた神馬社長は、“社員の自主性”を尊重して新規事業を幹部社員に任せるというより丸投げにします。結果、社員は途中半ばで退職、事業も失敗に終わります。「“社員の自主性”を穿違えていた。もっと社員と話し合いが必要だった。経営者として“スキ”だらけだった。やはり、同友会と会社経営は車の両輪だ。」と当時を振り返ります。
 社員との“かかわり”を常に考えておられる神馬社長も以前は、商材の仕入れなどご自分でどんどん先走って勝手に行っていた為、失敗が多く、社員からは「相談して下されば良かったのに・・・」と言われ、“共に創り”という理念の実践が出来ていなかったと反省されます。また、以前に営業マンの方を解雇されたそうですが、以後、社内の雰囲気は悪く、暗い感じが続いたそうです。そこで神馬社長は、解雇しなくても社員を育て上げればいいと気づかれます。そのためには、育てる側である、自分にも会社にも「誇り」と「自信」がなければいけない。社員共育とは、社員を認め、社員の生き方まで“かかわり”を持ち、信頼関係の構築が最も大切だと言われておられました。
 神馬社長は、ジョアの製品は「思いのこもった素人の作品」ですとおっしゃられます。「物作りは日々の生活の延長です。日頃から感性を研ぎ澄まし、吸収したものを仕事に反映させる。会社はそのサポートをするだけ。」また、社員に能力や性格に応じてたくさんの出番をつくることで、メーカーやお客様と“かかわり”を持ち、苦労を乗り越えたり、喜びを感じながら、「やりがい」や「生きがい」を得られれば素晴らしいともおっしゃられました。
 今後は、更に社員との“かかわり”を深め、社員共育に取り組んで行かれるそうです。2010年までに分社を考えておられ、社員一人ひとりが益々かがやける企業へと邁進されることでしょう。この度の神馬社長のご報告と、経営理念の『共に創り、共にかがやく』を拝見して、社員様の笑顔あふれる職場が想像でき、また、神馬社長の社員一人ひとりとかかわっておられる、大変思いのこもった素晴らしいご報告でした。

例会

    例会担当グループ (有)こめや産業 浜田貴稔

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