同友会ニュース−活動報告
鳥取支部7月例会 報告のまとめ
付加価値を創るのは人
●とき:7月14日(水) ●ところ:とりぎん文化会館
『自社の強みを活かし、付加価値を高める』
<報告者> 株式会社鈴木屋 代表取締役 鈴木 祥成 氏
岡山同友会 岡山南支部 支部長
大正12年から続く㈱鈴木屋は、素材を吟味した小麦粉の手焼きせんべいにこだわります。4代目となる鈴木さんは、大学卒業後に大手製パンメーカーに勤められた後、30才の時に家業を継ぐため専務として入社され、すぐ社内で父である3代目から3年後に社長交替することを告げられます。
日々仕事を把握しながら、会社のこともわかるようになる中、父と考え方・やり方の違い等、徐々に対立も増え、母が仲裁に入ることも増え、泣くことさえありました。社長就任後も続き、社員への落とし込みで、二人の話の違いに社員が混乱する事態もあり、お正月に意を決して父に辞めてくださいと言い退社してもらいます。今、別会社を設立され鈴木屋とかぶらないところでされています。父と別れて四年、青年部の活動を通じて自身を冷静に見れるようになり、父への様々な感謝が芽生えます。振り返ると、お互いの覚悟と決断が足りなかったと話されたことが印象に残りました。
付加価値を高めるには、若く社長となりバイヤーからの要望に柔軟に応えている。お客様に合わせて同じ商品であっても量やパッケージを変えてオーダーメイドで対応され良好な関係を築いている強み。そこには、自社の素材へのこだわり、ものづくりに手間をかける・手間をおしまない軸、守るもの・変えるものを伝える経営指針書があります。付加価値を創るのは人、人の部分を育てていかなければいけない。
そのためには、社員満足の追求が大切と考え、5つの不(不満・不安・不快・不便・不信)の解消に取り組まれています。組織づくりも家業から企業へと、権限を社員に任せていくことも、社員のやりがいに繋がった気づきもあり、一つ一つの取り組みが、より良いサービスへと繋がり顧客満足、そして地域貢献へと繋がり、永く愛され続ける企業になると感じました。
創業者からの想いが、脈々と受け継がれている鈴木さんの素晴らしいお人柄が表れた、熱いご報告でした。
報告:有限会社谷浦オートサービス 谷浦 弘之
グループ討論テーマ:『社員満足と付加価値をどう結びつけて高めていくか?』